概要
年下が自分より上手い絵を描いていると、どうしようもない気分になった。
おまえはたまに2chで絵を描くスレを発見すると、
すぐさまその絵のアラを見つけ出し、批判していた。
貼られている絵が下手くそだと、おまえは安心した。まだ俺より下手な奴はいっぱいいる。
貼られている絵が上手だと、年齢を見て、年上だとお前は安心した。俺にはまだ時間がある。
年下が自分より上手い絵を描いていると、どうしようもない気分になった。
だから、とにかくその絵の弱点を探り出して、指摘した。
そうして自分のアイデンティティを保っていた。
他人の絵の急所を見つけ出すと、自分は絵が上手くなったように思えた。
自分の技術が上がったように思えた。
すぐさまその絵のアラを見つけ出し、批判していた。
貼られている絵が下手くそだと、おまえは安心した。まだ俺より下手な奴はいっぱいいる。
貼られている絵が上手だと、年齢を見て、年上だとお前は安心した。俺にはまだ時間がある。
年下が自分より上手い絵を描いていると、どうしようもない気分になった。
だから、とにかくその絵の弱点を探り出して、指摘した。
そうして自分のアイデンティティを保っていた。
他人の絵の急所を見つけ出すと、自分は絵が上手くなったように思えた。
自分の技術が上がったように思えた。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!逃避を重ねた先にあるものとは。侮蔑と自虐を含む語りが心を抉る。
他人とは違う人間になりたい。しかし、才能がないとは認められない。だから環境を言い訳にして逃げよう。
そうやって逃避を重ねた先にあるものとは、空虚か?はたまた全く別のものか?
この小説は、『おまえ』という独特な二人称を使っている。まるで『おまえ』の人生を指摘するかのような淡々とした文章で、『おまえ』の心情を丸裸にする。
「おまえ」「おまえ」「おまえ」……と大量に指摘され、もしかすると、自分が体験したことでは?と、錯覚する。しかし、読み終わって、冷静になってみると、また違った見方ができる。
もしかすると、語り手と『おまえ』は同一人物で、語り手は自虐をしているのではないか? と。
以上は…続きを読む