透き通る「青」は、少しだけ苦い味がした。

 同じあらすじで別々の作者さんが物語を書く企画「筆致は物語を超えるか」に参加されている作品です。

 魅力的な物語が集う企画ですが、その中でも本作は「選んだ言葉が本当に美しい」という作品です。
 同じあらすじなのに、作品の「色」が違うのは、やはりその作者さんの「色」が出るからなのでしょうね。

 本作品の「青」は、少しだけ「苦さ」を感じる物語です。それは過ぎ去った過去を思うからなのか、それとも成長した証なのか。
 上品な「苦さ」を、ぜひご賞味いただきたい。オススメの一作です!