涙、あふれる

「あなたの話、お金で買います」
　私こと、笑宮　葵は繁華街の路地裏で声を上げていた。
　私がこんなことをしているのには理由がある。
　それは涙を流すためだ。
　私は他人の涙する話を聞くために、この繁華街の路地裏で出店をオープンさせた。
　いつものように出店で声を上げていると、ある日、水篠　春斗という男性が声をかけてくる。
　彼はお店を手伝いたいと言ってきた。
　私は人を見る目には自信があるので、理由など聞かず、それを承諾する。
　彼はお客さんがたくさん来るようために、お店づくりをしましょうと提案してくる。
　それは料金表づくりであったり、ネットでの宣伝であったり様々な方法があった。
　彼のおかげで、お店は素敵なものとなる。
　それから、お店にはたくさんのお客さんが来るようになった。
　一途な…続きを読む