異世界王国と放浪少女と百合

　主人公――相沢二郎は、人生に対して唐突に奇妙な満足感を覚え、急行電車の前に飛び込む。

　しかし、次の瞬間に彼が目にしたのは、森の中の風景だった。
　ゴブリンに襲われ、それを西洋騎士のような恰好をした女性に助けられて、自分が異世界に転生したことに気づく。
　それに加えて、転生した体は前世とは全く異なる、見たこともない少女のものになっていた。

　異世界に転生し、初めはこの世界でどう生きるかと模索する彼女（彼？）だったが、すでに生きることに価値を見出していない彼女は、堅実な生き方を選択するわけがなく、危険など無視して冒険者となる。

　そして、初めての冒険で必死に生きようとする存在に出会った彼女は、生きる理由がわからないのならば、誰かに教えてもらえばいいと考え、強い感情を抱いて生きている誰か…続きを読む