時空を超えた想いは家族を……人類の未来を守ることが出来るのか?

 是非お読みいただきたい、わたしのイチオシ作品です!
 銀鏡怜尚さんらしい、読者を飽きさせないストーリー展開で、長編ですがきっとあっという間に読めてしまいます。
 文章は読みやすく、登場人物も混乱なく分かりやすいです。

 そしてなにより、今回は2つのストーリーが交互に展開して進んでいくというカットバック形式が本当にとても上手く使われており、これが最後の感動を大きくするという効果に繋がっていると私は感じました。本当に素晴らしい作品だと思います!

 
 このお話は、科学者の安居院守泰(あぐいもりやす)と演劇に打ち込む閘詞音(ひのくちふみね)がそれぞれ主人公として交互にそれぞれの世界で物語を展開していきます。

 守泰の方は、宇宙物理学の研究者を目指している理科大学生で、ある日差出人が自分という不思議な文字化けメールを受信するところからはじまり、それがきっかけで始めた研究が注目を浴びていくという流れでストーリが進んでいきます。
 そして詞音の方は、中学校でいじめられていましたが、ある日いきなり演劇の主役をして欲しい頼まれるところからはじまり、逆境の中、演技の才能を開花させ、どんどん周りに認められていくというような流れでストーリが展開します。

 このふたりが展開する物語、最初は全然絡みの無い物語として展開するのですが……

 ラストは感動してうるうるきました!
 一体どういう内容なのかは、是非銀鏡さん文章を直接読んで頂きたいです!
 
 魔法や超能力なんて一切必要ない。そんなものが無くても十分読者を満足させてくれる、これはそういう壮大なSF物語です。

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