上履きがないまま歩くと、本当に冷たい学校の廊下。あれってリノリウムって言うんですね。暗い割にはピカピカと光って不気味だし、つるつるして滑って、おまけに画鋲とか落ちてたりするから、かなり怖い。そんな中、「貸してあげる」と言われたら……?ひたひた、パタンパタンとなる足音。春の光を反射する、磨かれた床。桜の匂い。五感を意識する度に、きっと思い出すような恋です。
中学生になりたて。まだ慣れない学校に忘れ物を取りに行く。不安なドキドキと、廊下のヒンヤリが伝わってくる。……中学生になったら、小学校で仲良しだったお友達とは離れちゃった。寂しさと、ちょっとホッとするような出来事が混じり合ったお話です。読んでみたら、あの頃を思い出します。
教室まで行って帰ってくるだけ。置き忘れたメガネを取ってくる。何気ない日常を繊細に描く作者様、さすがです。タイトル、センスあります。学校を思い出しました。素敵な物語です。
中学校に入ったばかりなのに、学校に眼鏡を忘れてしまった主人公。小学校まで仲の良かった友人とも離れ、不安を抱えていた。 上履きのない足に、リノリウムは冷たく染みた。 誰かに見られないように気を付けながら、学校に忍び込む。 そこを、一人の先生に見られてしまった。 この春に不安と期待を持つ人に読んでほしい、優しい一作。 是非、御一読下さい。
何かさ、小中学生の頃って誰もいない校舎歩くと異世界に迷い込んだみたいでドキドキしたよね。そんな話。あなたもぱたぱた歩いてみよう。
もっと見る