男たちの押しは強いが、桃野と比べて推しは弱い

フラグデストロイヤーというパンチラインに釣られて読みました。

いやぁ、この手の(ヲタク系主人公の)物語って「虚構よりも現実が大事」とか、「虚構を一緒に愛してくれるパートナーを見つけよう」とか、結局は三次元の誰かと結ばれることを結末とするものがほとんどな印象なのですが、主人公が最後まで二次元に突っ走ってくれて爽快でした。そうそう、こういうのが読みたかったんです。

誰でもいい誰かと、何だっていい何かをしようという誘いには、男たちの桃野への「推し」が感じられませんね。推しっていうのは、そういうレベルの好意じゃないんですよ。

推しっていうのは、人生を削って、その色に染まって、供物を捧げて、その存在の前に平伏させていただくこと自体が「目的」であって、娯楽的生殖行為の「手段」じゃないんだああああ!!!(レビュー中に、殺る気スイッチが入ってしまいました。大変申し訳ございません。)

リア充どもよ、桃野の推し様を見よ。

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