概要
蟹だって、一生懸命、生きている。
言葉の世界は広大である。名詞、動詞、形容詞、副詞……さまざまな種類へと独自の進化を遂げた生き物たちが、この世界には生息しているのだ。
この世界では、日々、そんな個性豊かな生き物たちによる悲喜交々のドラマが繰り広げられていた――。
この世界では、日々、そんな個性豊かな生き物たちによる悲喜交々のドラマが繰り広げられていた――。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ケンランゴウカニ描かれる、愉快で壮大な言葉の物語
とにかく踊り出すような軽快な文章が気持ちよい短編ファンタジーです。
言葉達が独自の進化を遂げて住んでいる世界、主役となるのはそこで生きる蟹達。
え、言葉? 蟹? どういうこと?
タシカニちょっと取っ付きにくい設定かもしれませんが、読んでみればスミヤカニ理解できるでしょう。
おっと、ここにも蟹がヒソカニ隠れていました。
……と、まあ言葉の蟹とはこういうことで、作中では次から次へとそんな蟹達が出てきます。
初めは三匹の旅の蟹。ヤ国という国を目指していた彼らはヤ国出身だという蟹に出会い、ヤ国が滅ぼされたと聞かされます。訳を聞くと、つらつらとヤ国滅亡までの物語が語られる――というのが話の筋で…続きを読む