映像作品で見てみたい。つくり込まれたSFメトロポリタンワールド。

※#9時点でのレビューです。

本作は掌編集『メトロポリタン・ストーリーズ』を下地とし、戦争後に再建された近未来の世界を舞台としたSF作品です。

エピソード#9の時点で、心理交流干渉士のゼロ・コーネルがカイネリ技師長からある依頼を受け、南方深部へ列車の旅をするシーンが描かれています。

『メトロポリタン・ストーリー』同様、大都会の摩天楼や南部の極渦(常に吹き荒れる暴風雨のこと)など、地方によって風景に特色があり、読む人の旅情を誘います。

実際目の前にこうした摩天楼や嵐があったら壮観だと思います。
映画のような映像作品でこの世界を堪能してみたいです。

南部へ向かう列車の内装や食事シーン、車窓の景色を読んでいると、自分もまた旅人になったようです。

どこかにメトロポリタンへ通じる線路があるのなら、私も列車に乗って、この世界へ行ってみたいです。

本作は10万字超えの大作になる予定とのこと。
メトロポリタンの世界観とゼロ・コーネルの心理術をじっくりと堪能できそうです。

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