第9話 悪を悪で終わらせる物語は面白くない。

正義と悪って永遠のテーマだと思うんです。




自分なりの結論からいうと「勝ったものが正義、負けたものが悪。」ということです。




一時期、テロリスト集団のことが世界中でニュースになってました。




その当時、世界史の授業を受けていた自分はふと思ったんです。




「テロリストと、革命家って何が違うの?」




この質問をその当時の先生に投げかけてたら、1週間時間が欲しいと言ってその授業が終わってしまいました。




1週間後、その先生が出した答えが「かわらない」というものでした。




革命家は英雄、テロリストは大罪人。




やってることは同じなのに、善悪はっきり分かれる。




唯一違うのは勝ったか負けたかだけ。




それもそうです。




勝った方が歴史を自分たちが正しいと言える歴史を作れる。




革命の思想はあくまで隠れ蓑で、その中にあるのは自分たちを正当化させようとする思惑だけ。




世知辛いこの世の中です。




皆さんは好きな漫画やアニメはありますか?




バトル系?恋愛系?ファンタジー系?スポーツ系?




皆さんが好きな漫画やアニメに共通点てありませんか?




自分にはあります。




それは、「必ず悪役が好きになる」ということです。




物語の中で語られるいわゆる悪役。




基本的には嫌われる対象なのでしょうが、よくよく考えてみると名作と言われる作品ほど悪役が人気キャラランキングトップにいることってありませんか?




それは、悪役って思想が強くそこにまっすぐなことの方が多い、もしくはバックボーンが同情の余地しかなからだと自分なりに分析してます。




「現状に納得できてない。なら自ら動かなくては。」




「恋人を殺されてその復讐を決意した。」




主人公を食ってしまうほど、行動力もあり、思いも強い。




純粋でまっすぐなのはもしかして悪役の方なのではないか?と感じてしまいます。




この話を踏まえて、僕はとある数々の有名作を出している子供から大人まで大好きなあの会社の物語全般が大嫌いです。




勧善懲悪ものしかなく、そのバックボーンでさえ同情の余地がないものばかり。




勧善懲悪の何が面白い。




悪を悪で終わらせてしまうのは、物語として深みも何もない。




正義が勝ってよかったねとか、正義が必ず勝つって当たり前のこと言ってるだけじゃねえか。




なんでその行動を取ったのか、なぜそうしなきゃいけなかったのか。




ここに物語の全てが詰まっていると言っても過言ではない。




最後少しだけ暑くなりましたが、子供の頃からこんなこと考えてるからひねくれた人間になるのですかね。




まあ、勧善懲悪が好きな人になりたいとは思いませんが。




だってモラハラしそうじゃありません?




あっ、これもモラハラですね。




すいませんでした。




最後は完全な自分の偏見です。




「悪を悪で終わらせて何が面白い。それを面白いと感じるのは人間としてまだ子供だ。もっと物語の深みにハマるためには悪にこそ感情移入するべきだ。そうしたら新たな物語の扉が開くかもしれない。」




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る