適当女は性悪姫を笑わせたい

作者 烏目浩輔

生きているだけで素晴らしいって言うのはこう言うことだ

  • ★★★ Excellent!!!

風花さんは黒姫さんを笑わせたい。
言ってしまえばそれだけなのですが、どうして彼女を笑わせたいのか、ひいてはなぜ彼女は笑わないのかと言うところにフォーカスが当たっていき、二人のやり取りに引き込まれて行きます。
そして同時に、それに対する世間の動きと風花さんの動きが合わなくなります。
多分お互いがお互いを思い、お互いに対してやさしいだけなのに、それなのに世間の風向きのせいで、本質は歪にねじれていって……。

この作品に登場するラッキーチョコ。毎日食べてもハッピー、ときどき食べてもハッピー。
このチョコレートが、とても素晴らしいガジェットになっています。チョコレートは歯車と噛み合い、あらゆる装置に働きかけ、人生そのものを大きく動かします。
他人から見れば、それは小さな揺らぎのようなものかも知れません。しかし、私には世界を揺るがすほどの、力があったのではないかと思わずにはいられませんでした。

読後感、素晴らしかったです。
心のモヤモヤが取り払われるかのような、清々しい気持ちになりました。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

その他のおすすめレビュー

★★★ Excellent!!!

まったく異なる生い立ちを持つ二人の少女が、ひとつのチョコレートを巡って人生に重なりを見つけるような、何処にでもありそうで、だからこそかけがえのない、輝く友情を垣間見た気持ちです。
こういう友情の形、… 続きを読む

詩一さんの他のおすすめレビュー 301