紛うことなき「オススメ」だ。

冗談ではなく、三度読み返してしまった。

一度読んでレビューを書きたいと思ったが、上手く言い表せなくて保留してしまったくらい考えさせられる何かがあった。


正直な話、2050年の世界は想像つかない。
あらゆることが、どこまで進歩しているのか。
今出来ることが、どう出来なくなっていくのか。

今でさえたった一年もあれば目紛しく世界は動いて変わる。

変わらないものなんてきっとないと思ってしまうのも無理がない。


この物語ではそれを覆してしまうような「感情」が表出しているから面白い。

現実離れした世界が現実でもあり、適応していく人々に違和感を覚える少女。

どちらかと言えば小生も適応出来ずに孤独を好む性分だからなのか、とても共感してしまった。

簡単に繋がって、簡単に切れる「細糸」のような人間関係が当然となる時代になったとしても、人間本来の温もりを感じれば求めてしまうのだろう。

求めてはいけない温もりのために行動を起こせる。

そんな人間らしさにものすごく惹かれた。
オススメです。

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