世界観やキャラの設定からして、とてもオリジナリティの溢れるこの作品。主人公セイルが木こりと聞けば、大抵の人が「え?」と気になるのではないでしょうか。だから武器が斧!
更には竜人という特殊状況であるし、変身すると性格まで豹変するし、中に「竜の賢者」がいるため、1キャラなのに3キャラいるような状態です。それが、ヒロインのフィールーンも同じ感じだという。
通常ならこんな状態、誰が誰やらって台詞では判断がつかなくなりそうなんですが、わかるんですよこれが…。口調が変わってもセイルはセイルだって。
旅の仲間達も個性派揃いで、更には敵や脇を固めるモブですら、記憶に残る佇まい。スピーディに展開される物語は一話ごとにいい所で終わるんだこれが!
あと1話、もう1話という感じで読み進めてしまう引きの良さ。
少しずつ進展する登場人物それぞれの距離感の恋愛要素や人間ドラマも、目が離せない展開が続きます。
辛くて重いシーンも存在しますが、友情や愛情で困難を力強く跳ね返して行くところ。冒険をしてるというワクワク感。ファンタジー長編として読み応えが最高。
まずは一話! それだけでこの作品の面白さの片鱗に触れられますのでぜひ。
剣と魔法とドラゴンと。これぞ王道少年漫画的ファンタジー!(※ただし主人公は斧装備)
この物語は、人でありながら竜の力を宿す『竜人』と成ってしまった2人と、彼らを取り巻く仲間たちの冒険を描いた群像劇です。
何と言っても本作は、個性豊かな登場人物たちが一番の魅力。
無骨な木こりのセイルと、引きこもり王女のフィールーン。普段は大人しめな2人が、竜人に成ると途端に荒々しい性格へと変貌するギャップがまず面白いです。
またストーリーの流れに沿い、章ごとに各キャラクターの背景を深く描いていくため、読み進めるほど仲間全員を好きになっていきます。
主役の2人のみならず、仲間たちは皆それぞれに弱さや闇や昏い過去を抱えています。
己と向き合い、弱さを受け入れ、成長する。
この過程が非常に熱くドラマチックに綴られており、ページを繰る手が止まりません。なんなら自分も一緒に成長した気分になれます。
世界に迫る危機の謎を追う。ストーリーは時として重いテーマにも触れますが、シリアスとコメディのバランスが絶妙で、重くなりすぎずにさくさく楽しく読めるのも推しポイントの一つ。
緊迫したシーンで挟まれる異世界ことわざやちょっとズレた会話など、テンポが良くて面白いです。
王道的な少年漫画が好きな方には特におすすめしたい本作。
今後の展開もしっかり追っていきたいです!
心揺さぶられる描写の数々に、あなたもきっと物語に引き込まれること間違いなし!
この物語の二人の主人公、セイルとフィールーンは二人共とある事件がきっかけで人ならざる「竜」の力を授かり、竜人となります。
そんな彼らが、人と竜が共存する世界の平和を乱す悪を倒す!(かもしれない)物語。
私はまだ二章までしか読んでおらず、ほんの序盤しか読めていないのですが、それでもすごく面白くてレビューを書きたくなってしまいました。
なんといっても、お話の作り込みがすごい!
特に、二章は涙なしでは読めませんよ!
森の木こりセイルと、賢者と呼ばれる竜テオギスの不思議な出会い。
そして、その後に起こる衝撃的な出来事!
作者の方がすごく臨場感あふれる情景描写をされるので、バトルシーンでは手に汗握ること間違いなし!
また、心理描写というか、人の心を揺さぶるお話の書き方が上手で、まるで物語の登場人物のように感じることができます!
それぞれのキャラも魅力たっぷりで、誰もが個性を持って動いており、だからこそ簡単に感情移入できます!
(個人的に大好きなのは、主人公のセイルが変身すると性格が変わるところですね。普段は寡黙な彼が竜人の姿になったときはイケイケになるところがよすぎてよだれ止まりませんね……。それに、竜人の姿ってかっこいいんですよね。青い鱗、翼、角が。みなさんもぜひ自分の目で確かめてみてください。)
あなたも壮大なドラ嘘ワールドに来てみませんか?
その世界にはヒトがいる。獣人がいる。精霊がいる。竜がいる。そして竜人がいる……。
かつて世界に立ちこめた暗雲。それが竜人という超越的な存在だった。ヒトと竜の長所を併せ持ち、覇権を握らんとした彼ら。これを止めたのは、ヒトと竜の連合軍、そして連合軍の祈りを聞き届けた神だった。果たして竜人は何を考えていたのか。今となっては詳細が不明だ。ただ書物の中に伝承を残すのみ。しかし、この伝説上の存在が、近年再び姿をあらわしつつある、らしい?
そんな不穏な情勢の中で、ぶっきらぼうな木こりの青年セイルが誘拐したのは、引きこもりのお姫様フィールーンだった。この木こりが主人公、引きこもりのお姫様も主人公。奇妙な取り合わせだが仕方がない。これが文遠ぶんファンタジーだ。誘拐ってなによ? 主人公たちの出会いが物騒なのはいつものことだ。習うより慣れろだ。
二人には秘密があった。それは彼らがともに本物の竜人であるということ。これには共通の原因がある。かつて王国の城内で起きた賢竜夫妻の殺害事件だ。事件の現場に残されていのは、賢竜の遺体と、その血溜まりの中で倒れていた幼いお姫様だけ……。この事件の真相を解き明かすことが、物語の動機の一つとなる。もう一つの動機は、どうにかしてこのお姫様の竜人化を解くこと。賢竜夫妻と二人がどのような関係にあるのかは、ぜひ本作を読んで確認してもらいたい。世界の敵であるはずの竜人が主人公であるというパラドクス。出だしで前提が覆るのだから、その道行きが尋常であるはずがない。そう、この物語はアクセル全開のドライブに似ている。峠を攻めるように謎とぶつかり、風に煽られるように悲劇へ体当たりする。それでもその体には、生きとし生けるものへの逞しい願い、希望の意志が強く響き渡っていることを、あなたも実感するだろう。世界は優しくない。だからこそ、彼らは優しくなれる。
王国騎士リクスン、精霊の隣人エルシー、卓越した商売人タルトト。旅の仲間たちだ。みんな変人で、みんな秘密を抱えていて、それぞれに頼もしい。誘拐から始まる物語だが、旅立ちは賑々しい。
彼らは協力して事件に立ち向かい、引きこもりのお姫様を救おうと試みる。でもいずれ、その冒険は世界を救う物語へと発展するだろう。個人の問題が世界の問題とひと繋ぎであることを、この物語は暗に示しているからだ。
絶讃連載中の本作、その行く末を共に見守ろう!
ヒトと竜が共存するその世界、何者かにその国の王女が襲われる一夜から物語はスタートする。
幼い頃に巻き込まれた事件により、内向的になり書庫塔と呼ばれる場所でほぼ軟禁生活を送っていた王女フィールーン。
彼女を救ったのは彼女と同じ姿、秘密を持つ"木こり"のセイルで……。
その昔ヒトと竜によって滅ぼされたはずの悪の種族『竜人』、その力と姿を得てしまったのは不器用ながらも優しい、しっかりと芯の通った主人公二人。
二人の中に宿るのは、竜の賢者と呼ばれたテオギスとルナニーナ。セイルの中に宿るテオギスの魂は時として励まし、様々な助言をくれるのです。
そして竜人化した二人の、勇ましく嘘のないまっすぐな言葉達。
人と接することに臆病になってしまった彼らの交流がすごく微笑ましく、その心理描写も丁寧に描かれているのであったいう間に惹き込まれてしまいます!
生真面目で堅物ながら、王女にド直球な忠誠を誓う騎士 リクスン。
セイルの妹で、精霊の隣人と呼ばれる類い稀なる資質を持つエルシー。
生粋の商売人でムードメーカーな、旅の金庫番タルトト。
……他にも魅力的で絶対に好きになるキャラクターがたくさん出てきます。
個性的で、世界を救おうとその身を賭けて挑む彼ら。もちろん、優しくてどこか世間離れしているような彼らには、それ相応の抱えるものもあり——。
緻密に練られた世界観と、成長していくキャラクター達の心情。
隠されていそうな陰謀の影や、傷ついて自分を守るためについてしまう嘘や隠した本心。
個人的に第4章の流れは涙なしに読めないのではないかと思うほど。
彼らが斬るのは嘘だけじゃない。自分は決してダメじゃない。切り裂き、痛みと共に歩みだした先に拓かれているのは、未来か希望か——。
運命に挑む彼らの姿に勇気をもらえる素敵な一作です。
是非アナタも、この切り拓かれた運命と歴史の証人となれ——。
剣と魔法、竜人に獣人など、誰もが一度は憧れたファンタジー世界での冒険譚がここにあります。
主人公は木こりのセイルと、王女フィールーン。かつてヒトと竜によって討たれた悪の存在、竜人になる二人は、竜人化の謎を解きに、そして世界を救うために旅立ちます。
なんと言っても魅力的なのは物語を彩る各キャラクターの存在。口下手で無骨な木こりのセイルや、引きこもりだけどありとあらゆる知識を持つ心優しい王女フィールーン。熱血騎士のリクスンや、しっかり者のエルシーなど、それぞれ個性的なキャラクターが、時には軽口を叩き合い、時には息のあった連携を見せながら前へと進んでいきます。
世界観も設定もよく練られているのですが、読者に開示する情報量やタイミングが絶妙な為、複雑な設定であっても立ち止まったり前を読み返したりすることなくスルスルと理解できる所に作者の手腕を感じます。
また、臨場感のあるバトルシーンに加えて、読者に印象付けるべき大事な場面をドラマチックに書き切っていたり、章の終わりを胸にじんわりとくるシーンで締めたりと、読者の揺さぶり方がとてもうまい!
ひとつの事件が起こる度に仲間の絆が深まっていくのもわかりますし、仲間の絆やワクワクする冒険譚など、王道の少年漫画が好きな人にはかなり刺さります。
登場人物と一緒に泣いたり笑ったりしながら冒険したい人におすすめの一作です。
ある夜、城に侵入してきた異形のものに襲われた王女フィールーン。彼女を助けたのもまた、同じ異形の姿をした青年で――。
という、ヒロインがピンチに陥っている冒頭から始まるこのお話。
序盤から息つく暇もないスピードで展開されるストーリーに、気付けば1章あっという間に読み終えてしまうことでしょう。続きの気になる展開もそうですが、1話の分量もちょうどいい。それが「もう少しだけ……」という気持ちにさせてしまい、結果あれよあれよという間にページを捲って……どんどん読んでしまう。
そんな抗えない魅力がたっぷり詰まった本作には、魅力的なキャラクターも多数登場します。
引きこもり王女に、寡黙な木こり。熱血騎士に賢者といわれる竜の存在。
ヒーローが木こりって時点でめずらしい!と思うのですが、それ以上に彼には秘密がありまして……寡黙とは正反対のキャラになる時があるんですが、そこすんごく最高に格好いいです!大好きっ!
個性の違う面々が、とある目的のために旅立つ冒険譚。
そうそう!こういう冒険ものが楽しいんだよ!って、そう強く叫びたくなるような作品です。
作り込まれた世界観。魅力的すぎるキャラクター。ヒトと竜と竜人との戦い。
あぁ、こういう話が私も書きたいっ! ……って、ほんのちょっぴり嫉妬しちゃう自分もいて(笑)でもそれ以上にこの話を楽しめることが幸せだったりします。
個性豊かな仲間たちと繰り広げる、ヒトと竜と竜人の壮大な冒険譚。
こっそり後ろから付いていって、ぜひ彼らと一緒に冒険の旅に出ましょう!
無口な木こりの青年と、本好きで引きこもりだった王女の、出会いから始まる物語。竜や獣人たち、個性豊かな登場人物たちが織りなす、旅する冒険ファンタジーです。
事情があり軟禁生活を送っていた十七歳の王女フィールーンは、ある夜、城へ侵入してきた異形の怪物にさらわれそうになります。自力ではどうにもならず絶体絶命のところに現れたのは、竜の鱗と翼をその身に顕現させた青年でした。
自分はただの「木こり」だと名乗る青年は、異形の力で怪物を降し、フィールーンを助けてくれるのですが、そこへ姫の側仕えである青年騎士が到着します。彼が助けてくれた、と訴えるものの、騎士は聞く耳を持たず……、
と、始まりからして動きのある、見どころの多い物語です。
木こりの青年がなぜ『竜人』と呼ばれる異形の姿をしていたのか、姫はなぜメイド姿で攫われそうになっていたのか、青年騎士は鎧をまとったまま空を飛べるのか――?
大きな謎から小さな疑問まで取り揃えて、個性的な登場人物たちが波乱に満ちたストーリーを引っ張っていってくれます。
引きこもり王女と無口な木こりというコミュ不器用の二人が、特定の条件下でガラリと性格を変えてしまうなど、王道シュチュエーションを散りばめつつも、背景をなすのはシリアスで壮大な使命と願い。垣間見える各自の不器用な優しさを感じつつ、彼らの旅路が楽しいものとなるように読み手として祈らずにはいられません。
謎と冒険と森でのサバイバルに満ちた冒険ファンタジー、ぜひご一読ください。
不器用だけれど、人を深く思いやれる木こりの青年セイル。
控えめながら芯が強く、好奇心旺盛な王女フィールーン。
セイルに宿る相棒、穏やかでちょっとお茶目な竜の賢者テオギス。
セイルの妹で、活発で機転の利く精霊の隣人、エルシー。
フィールーンに仕える、忠義に厚い堅物近衛騎士リクスン。
旅慣れぬ皆をよく支えてくれる、商人魂全開のタルトト。
これは、そんな彼らの旅の物語。
彼らの目的は、とある事件によって竜人化してしまった姫の“呪い”を解くことと、今世界で起こっている異変について調べること。
一筋縄ではいかない旅だけれど、彼らは支え合い、信じ合いながら、目的地を目指して歩んでいく——
ドラ嘘の魅力は、とにかく「人」です。
出てくる登場人物の一人一人が、それこそちょっとした敵役に至るまで、しっかりと書き分けられていて、過去まで綿密に創り上げられているのがよく伝わってくるんです。
だからこそ一人一人にとても惹かれますし、誰を推しにしようものか悩んでしまうのです。現在私はとんだ浮気者と化してしまっています。笑
私なりに研究したのですが、台詞の使い方がお上手で、キャラクターの人柄がにじみ出る印象的なセリフがたくさんあるゆえではないかなと思っています。
そして、深みのある物語にもぜひ注目していただきたいです。
序盤からしっかり敷かれた伏線、散りばめられていく謎、テンポよく進むストーリー。大変心地好いです。
異世界ファンタジーを読む際、序盤に設定連打でお腹(というより頭?)いっぱいでついていけない……なんてことに陥った経験、ありませんか?
私はよくあるのですけど、ドラ嘘にはそれが全くありません。
物語の中で必要なことは教えてくださいますし、設定を読まされているという感覚が皆無で、気づけば世界について詳しくなっているのです。
決してほのぼのだけの展開ではないんですけど、それでも随所から優しさが感じられて、読後にはいつもほんのりと温かいもので心が満たされています。
他にも、大切な場面ではっとする表現がなされる文章や、細かいところまで作り込まれた世界観など、ここでは語りきれない魅力がたくさんあるドラ嘘。
読んで損は絶対にしないこの物語を、皆さんぜひお読みください!