第3話 温かいスープ

2人が部屋からでて少しした頃、部屋の外からノックの音がした


『失礼致します。私こちらで侍女をしておりますリオでございます。

お食事をお待ちしましたのでよかったら召し上がってください』


優しい雰囲気の女性が果物やリゾット、スープなどを持ってきてくれた


スープを一口飲むと本当に美味しくて涙がでた。なにこれ!!すごく美味しい!


そのスープは野菜がたくさん入っておりよく煮込まれていて、口の中で野菜が溶けた


もっと食べたいのに今までろくに食べてこなかったからか、スープを少し飲むともうお腹いっぱいになってしまった


『あのもうお腹いっぱいでこれ夜までここに取っておいてもらってもいいですか?』


リオさんにお願いすると目を一瞬見開いたがまた笑顔に戻り


『夜はまた別にスープなどをお持ちしますので、これは一度さげさせて頂きますね。

冷めたら美味しくなくなってしまうので』


優しく微笑むとスープを持って部屋から出て行ってしまった


やっぱりこのまま取っておくなんて贅沢だったのかな…冷めると美味しくないなんて事はないと思うんだけどな。


ティシャがそう思うのも前世でも親に捨てられ、預けられた叔母の家でも残飯や腐った物しか食べさせて貰えなかったからだ


とりあえず何故か身体は軽いしお散歩したいけど、頭だけはぼーっとして眠い


(ああ、だめだ。もう少しだけあと5分だけ寝かせてもらおう)


そう思いまたベッドに戻るとすぐに寝てしまった

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