第20話 アレン
私はアレン・ビシュノ。
公爵家の長男であり今は第2騎士団長をやっている。
今回の討伐はなかなか苦戦したがみな何とか持ち堪え明日には王都へ帰れるそう思っていたらなぜか森のこんな入り口付近に大量の魔獣が出てきた
なにかが変だ。でも今はそんな事を考えている余裕はない。何としてでも1人でも多く生き残らなければ!
全員が疲労困憊の中、今まで討伐した魔獣と同じレベルの魔獣が何体かいる。これはかなりまずい
全員退避!!!!!!
そう叫ぶとみな一気に馬に跨り森の入り口の方へ向かって走った
部下の馬が魔獣に驚き、人を投げ飛ばし去っていった。
その部下を助ける為に俺は死ぬ寸前の大怪我を負った
次に意識が戻った時、1番に目が入ったのがピンク色の綺麗な髪の毛だった。
あんなに深かった傷は嘘みたいになくなり、討伐に向かう前よりなんなら元気であった
周りを見渡すと腕や足がなくなった部下も皆傷が治っていた
今までの伯爵令嬢の聖女はこういった怪我人の場所には汚くて変な臭いがするから来たくないといい、触れることすら嫌がり治せてもせいぜい1人か2人だけであった
なのにこの美しい天使のような見た目の聖女は一気にこの場にいる全員の傷を治しそれどころか妖精と一緒になって楽しそうに今まで見たことのない程の祝福を送ってくれている
美しい…。
これは夢なんじゃないかと何度も思った
次の日、彼女の好きそうな花を選んでお礼もかねて贈りに行った
だがそこには大量の花やお菓子が積んであった。みんな考える事は同じようだ
そしてティシャ様も苦笑いをしながら受け取ってくれたが、お礼のためにした訳ではないのでもう贈り物は大丈夫だと言われてしまった
そこで粘りに粘った結果、1日に1つだったら受け取るという所まで妥協してもらった
ただ高価な物はやめてほしい。
綺麗なお花かお菓子が良いともう1人の聖女様は宝石以外はいらないという方なので、本当に対照的だと思った
騎士団の詰所に戻り、みんなにはもう持って行かないよう伝えたがめざとい副団長がどこで聞いたのか1つだけ贈れる事を喋ってしまった。そこからは揉めに揉めた。
結果トーナメントをして勝った者が次の日にティシャ様に贈り物が出来るということになった。もちろん俺は譲る気はないので全力で勝たせてもらう。
そして今のところ毎日ティシャ様の所へいきたわいのない会話をして癒されている
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