教科書の平家物語しか知らない? それじゃあ世界を広げてみませんか?

「平知盛」… 誰? 
そう思った方にこそ読んでほしい物語です。

かく言う私も、その一人。
平家物語と言えば、必死に暗記した冒頭部分と、「敦盛」「扇の的」の場面くらいしか思い浮かばないっ。そんな状態からのスタートでした。

時代の波に押されるように、栄華を極めたはずの平家は、西へと流されていきます。
そして、平 清盛の四男である知盛は、その波に、懸命に抗います。

平家というと「驕れるものは久しからず…」の言葉のせいか、貴族化し、権力に溺れてたため敗北したという、なよっとしたイメージがあったのですが、そんな事はなかった!
平忠度、平教経といった魅力溢れる武将達の戦い、生き様が胸を打ちます。
もちろん知盛の名将ぶりも見応え充分です。

人物も個性豊か、状況描写も丁寧なので、歴史に疎いが為に置いてけぼりを食ってしまうなんて心配はありません。
安心して読めます。

この機会に、心に染みる平家物語を読んで、世界を広げてみませんか?

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