概要
出雲よ永遠なれ!
八百万神の集う出雲の地。今その神話の聖地が危機に晒されていた。一人の少女を救わんと立ち上がる神々たち。果たして少女の願いは叶うのか。出雲の危機は回避できるのか。そして全く予想を覆す結末に、最後に笑うのは誰なのか。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!神様たちは、少女の願いを聞き届けられるか。
日本の神々、そして彼らが拠点とする神社は、新型の疫病のせいで困っていた。疫病のせいで、参拝客が全く来なくなってしまったのだ。しかも、リモート参拝を取り入れたことで、本当に参拝するよりもお手軽だと言って、さらに参拝客が減ってしまった。そのせいで、神様の力の源である「願力」、つまり願いによって保たれる力が減ってきてしまったのだ。
そんな中、神社に一人の少女が参拝に訪れ、泣きながら願った。
「お祖母ちゃんを、助けて下さい。お願いします」と。
少女の祖母は疫病のせいで幾ばくも無い命だった。こんなに純粋で、心に刺さる願いは久しぶりに聞いた。皆で何とかしようと、作戦が開始されるその名も、「ラビッ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!今だから読みたい。心に希望の光が灯ります。
「コロナ禍で大変なのは、我々日本国民だけじゃない! この国を護る神様たちも、とっても困っていた! 極めて現実的な問題に追いつめられていた!」
━━そんな神々のてんやわんやを覗き見できる物語としての楽しさもあり、その一方で私は今、もうひとつの読後感に包まれています。どう言ったらいいのかな。そう。なんだかほんのひと時、コロナと戦う私たちみんなへの応援歌に耳を傾けたような気分なのです。神様も人間も動物たちも、日本の大地に魂を授かったみんなで力を合わせて困難を乗り越えていこうという前向きな気持ちになれました。
思いもかけない形で迎えたラストも良かった。苦労のあとには必ず幸せが待っていると信じた…続きを読む