変わるものを愛するということ。

 言うのは簡単だけど難しいことだなと感じます。

 ついこの間まで普通に話していた女の子が、人じゃない姿になってしまったら。この物語に出てくる家族のように、戸惑い、忌避し、嫌悪するのは珍しいことではないと思います。変わってしまうことでその変質を受け入れられないというのは、人間として否定できないことです。
 だからこそ、最初は驚きながらもあーちゃんを否定せず、受け入れ、変わらず愛するといったゆうくんの愛がひときわに輝くのだと思います。本人が否定している「変わっていく自分自身」を受け入れてくれる人がいるということ。そのやわらかいあたたかさがとても愛おしいものに思えました。

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