概要
おいしいといいな、と思った。
第一回神ひな川小説大賞参加作品。
テーマ「ハッピーエンド」
テーマ「ハッピーエンド」
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!言葉にできない感情
なんというか、言葉にできない感情を丁寧にわかりやすく言語化してくれてるような印象を受けました。読んでてああ、確かにそうかもなと納得する部分がいくつもあって、何度も読み返したくなります。
「終わり良ければすべて良し」って言葉がありますが、終わり方って本当に大事なんだろうなとこの作品を読んで改めて考えさせられました。緩やかに病院や自宅で迎える「死」と、交通事故のようにある日突然あっけなく迎える「死」。同じもののようで、遺された人たちに与える影響は大きく違うのだろうなと思いました。
最初は主人公の感情がよくわからなかったのですが、読んでいくうちに彼女なりに「姉の死」に対して感じたことや見…続きを読む - ★★★ Excellent!!!受け止めきれない喪失と、それでも続いていくその先のお話
三週間ほど前に姉を亡くした高校生の少女が、付き合っている男子と初めて「そういうこと」をしようとするお話。
面白かったです。きっと誰にでも訪れ得る喪失、身近な人の死を題材とした現代ドラマで、でもいわゆる「泣けるお話」とは違います。もちろん胸にこみ上げてくるものは山ほどあるのですけれど、でもこのお話を悲劇や感動の物語として括るのはさすがに無体というか、とどのつまりは正真の成長物語です。ビルドゥングスロマン。それだけ、というか、本当にそこにのみ軸を絞った物語。
文章が好きです。特に、というかはっきり印象に残るのは、やっぱり冒頭一行目の鮮やかさ。書かれた内容、「死」と「そういうこと」の強烈な印…続きを読む