言葉にできない感情

 なんというか、言葉にできない感情を丁寧にわかりやすく言語化してくれてるような印象を受けました。読んでてああ、確かにそうかもなと納得する部分がいくつもあって、何度も読み返したくなります。

 「終わり良ければすべて良し」って言葉がありますが、終わり方って本当に大事なんだろうなとこの作品を読んで改めて考えさせられました。緩やかに病院や自宅で迎える「死」と、交通事故のようにある日突然あっけなく迎える「死」。同じもののようで、遺された人たちに与える影響は大きく違うのだろうなと思いました。

 最初は主人公の感情がよくわからなかったのですが、読んでいくうちに彼女なりに「姉の死」に対して感じたことや見えてきた世界の側面があって、それを踏まえての行動だったんだなと気づきました。

 意味のない世界にも「意味」を見出すことはできると気づいてくれてよかったです。なにより彼氏さんが本当に彼女のことを思っていて、素敵でした!

 長々とレビュー失礼しましたm(__)m

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