ラブコメの『新ジャンル』精神障害ならではの丁寧な心情描写に心打たれます

【第五回白雪賞企画:幕間まで読み進めた上でのレビューです】
精神障害と聞いて何を思い浮かべるだろう?
この人間社会に置いて、この問題は永遠に語り継がれるのだと私は思う。
本人の意思とは関係なく、どんなきっかけでも、どんな人でも起こりえる可能性がある心の病気だ。

この物語は、精神障害を中心に描かれる新ジャンルのラブコメです。
精神科の病院で主人公は大学で噂されている「留年」さんの先輩と出会う。
とある理由から「人質」として彼女と共に行動するのだが、ここから普通のラブコメとは違う描写が丁寧に描かれる。

「精神障害」ならではの目線。
主人公の新たな視点で読者を引き込むのは、細かな描写もですが「現実のコミュ障」の意味をハッキリ捉えた残酷なまでの現実を物語の中でスパイスになっているのがとても凄いと感じました。

「読者にこの物語を書こうと決めた作家様の意思」
「伝えようとする強い気持ち」が、文字として……。
熱量として伝わる、覚悟を決めた心に刺さる作品です。

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