主人公は妖怪を見ることができる中学生の女の子。
彼女はその特殊能力のせいで小学校では変な子あつかい。中学生になってもその過去を引きずっていて、未だにコミュ障。
そんな彼女でしたが、ついに友だちができます。
でも、初めてできた友だちは普通の友達ではなくて……
人間と妖怪の交流を描く、ハートフルな現代ファンタジー。
とある不思議な友だちと交流することで、主人公の世界が広がっていく様子にワクワクしました!
ホラーチックな妖怪モノも怖くて好きですが、こういうほっこりする妖怪モノも異文化交流を疑似体験できて楽しいです☆
主人公とイチフサ。リア充女子とネコ。祓い屋とその幼なじみ。みんな、誰かを思って行動しているところに、すごく好感が持てました。
しっかりとピンチもあるけどハートフルで読後感の良い物語を読みたい方におススメです♪
もうね、主人公である結衣ちゃんがね、『ぼっち』だと。そんなことを言われたらですよ。そこはやはり同じく『ぼっち』の私は黙っていられないわけです。まぁ、私の場合は『ぼっち』というかコミュ障なんですけど。
ていうかそもそもですよ、何で結衣ちゃんが『ぼっち』なのかっていうと、人には見えないものが見えてしまうからなのです!
良いじゃないのよ、見えたって。どうしてそんな異端扱いするのよ。読者はそう思うわけですが、彼女が生きる社会ではそうもいってられません。何あの子、またなんか一人でブツブツ言ってる、やーねぇ、ヒソヒソ、ですよ。
そんな結衣ちゃんの前に現れたのが、なんともイケメンな妖怪。イチフサ君です。イケメンだからって許されるわけではないのだぞ。お前らのせいで結衣ちゃんはな、とも思うわけですが、あれよあれよと二人は仲良くなるわけです。
読者としては「いやもうお前ら付き合ってるだろ?」「は?付き合ってないの?これで?」「いやいやこんなのもう四捨五入したら恋人でしょ」と思うくらいにとっても仲良しの二人なのですが――!?
イチフサの結衣ちゃんへの好き好きアピールにキャッキャしたり、
キレのある結衣ちゃんのツッコミに吹き出したり、
かと思えば、人間と妖怪という、決して交わることのなかった異種族間のアレコレにハラハラしたりと読み応え十分!
完結しておりますので一気にどうぞ!
妖怪が見えることで周りと距離ができてしまった結衣。
妖怪なんて見えてもいいことない。望んでいない能力のせいで生活に支障が出て……と思っていたら。
やけにぐいぐい来る妖怪イチフサと出会い、結衣の生活も変化していきます。
学校では友だちもおらず、妖怪のイチフサにまで心配されてしまう結衣ですが、ぼっちとはいえ勝気な性格なので、彼女の語り口は読んでいてスカッとしますし、鋭いツッコみ力もあるので面白いです。
さらに、こちらは『妖しいアイツが見えなくなるまで』のリメイクということで、そちらでの二人の関係を知っていると、本作の展開はまあ喜ばしいです!!
イチフサと結衣の、どう見ても友だち以上恋人みたい(←)な関係も注目です。