知らぬ間に作り上げられた世界に対するアンチテーゼ

何気ない日常。学校に、職場。
そこで普通に生活する人々。それが寄り集まって、形になる。
形にはまれずにいる人を、無意識のうちに弾いている。
そこに悪意はなく、だからこそできる、深い溝。

けれど人には想像力がある。自分にはないものを知る力がある。
この作品は知るための場を与えてくれる。

重たい内容でありながら、どこか軽やかでユーモラス。
トリッキーで、傍若無人。
突然本気モードの将棋の試合が始まった時は声を上げて笑った。

振り回されることを楽しめる、あなたにぜひ。

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