概要
追いかけ合いすれ違う『歪んだ真珠』の少女達が奏でる物語の音色は――?
かつてピアノの神童と呼ばれた気の弱い神奈と、お姉さん気質でしっかり者のフルート奏者である麗。親友同士の二人だったが、あるコンクールをきっかけに、気持がすれ違い出す。
“歪んだ真珠”を意味するバロック音楽のように、追いかけ合いすれ違う少女達の気持ちの行方は?
“歪んだ真珠”を意味するバロック音楽のように、追いかけ合いすれ違う少女達の気持ちの行方は?
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!「小説を書きたくなる小説」
某講評にて同作者様の別作品が「小説を書きたくなる小説」と評されていたものですから、「どのような作品をお書きになるのだろう」と興味を持ち、はせ参じた次第。
持てる者である神奈と持たざる者である麗。追いかけて、追い抜いて、すれ違って。展開部で終わってしまった二人の関係性を、主題が再び現れる再現部へと繋げたのが、ある種最強の問題解決ツールである「十年の歳月」だった──という点が作品を「物語」として捉えたとき、やはり些かの物足りなさを感じさせますが(歳月に依ること自体は悪手ではないと思うのですが、少し依り過ぎたかなと)。
一方で、それを補って余りある勢いを感じる作品でした。
第2話の後半──神…続きを読む