お泊まりはラブコメの始まり?
夜の配信が終わり、一安心かと思っていたが俺の前に新たな壁が立ち塞がった。
「寝るとこどうしよう」
そう、寝床だ、まさか誰かが俺の家に泊まりにくるだ何て考えたことが無かった。
「つっきーどうしたの?」
「いや、それがだな海の寝る場所が無いなって、あっ、ソファーがあるから俺はそっちで寝ることにする」
「え?ソファー何て何処にあるの?」
え、だってラブコメとかでお決まりのセリフだから言ったら納得して寝てくれるかなと思って。
「ぐすん、俺だってソファーが欲しかったよ、でも高いんだもん、俺じゃ買えないし…」
思っていることと違うことが口から出てしまった、でも、仕方ないと思う、だって欲しいのは事実だし。
「わあー、ごめんごめん!なんか地雷踏んじゃたよ、謝るから拗ねないで、ね?」
「悪い、少し感情的になってしまった」
「少しどころじゃないような?」
「ん?なんかいったか?」
「あー、いやなにも言ってないよ」
「取り敢えず、海はベッドで寝てくれ、俺はいつも使ってるゲーミングチェアで寝る事にする、あれだったら横にはなれないけどちょっとはましだろ」
「そんなことしなくても一緒に寝ればいいじゃん、つっきーのベッド大きいし」
そう、俺の家のベッドは大きいのだ、それは何故かって?
彼女が出来た時に一緒に寝るために決まってるだろ!だが、俺には彼女何てものが出来るはずもなく、今は一人寂しく広いベッドを使っている。
「海はそれでいいのか?」
「私は別に良いよ?」
「じゃあ一緒に寝よう」
「
躊躇う?なぜ俺が可愛い女の子と一緒に寝れるチャンスを自分で捨てないといけないんだ?
あぁ、駄目だ、海の頭の悪さが俺に移ってしまったようだ。
「むぅ、なんか、今物凄く失礼なこと思ったでしょ」
「よし、寝る場所が決まったことだしもう、寝るか」
「あれ?今話し反らしたよね?って言うことは思ってたんでしょ、話してごらん、大丈夫優しい私はそんなことじゃ怒らないから」
いや、あからさまに嘘ついてんじゃん、目が充血してるし、怖い。
「うるさい、早く寝ろ」
布団で海を捕まえ大人しくさせる。
「嫌だ!まだ寝たくない、大人の夜はこれからだよつっきー」
「やってる事が大人じゃない」
「お話ししようよ」
「話ぐらいだったらいいけど、ちょっと待ってて」
台所にいき、暖かいココアを作り海の前に出す。
「ほい、飲みながら話そうぜ」
「ん、ありがとう」
海はふーふーと何度も息を吹きかけて、ココアを冷まし、一口啜るとふぅ、と大きな溜め息をついた。
「で、話って何だ?」
「んー、世間話でも?」
「話せる内容が俺には無いんだが?」
「別になんでもいいよ、例えば今度のコラボは何するとか、」
「あー、そうだな、海はやりたいこととか無いのか?」
「んー、最近流行ってたフィットネスゲームやってみたいかな」
「あー、アレか最近体動かしてないから丁度いいな」
「でしょでしょ!」
その後は、最近あった面白い出来事など他愛もない話していた。
「眠たくなってきちゃった」
「そうか、そろそろ寝るか」
海と俺は同じ布団に潜り目を閉じ、くる眠気に備えた、だがしかし俺は全く眠くない……だってそうだろう!可愛い子が俺のとなりで寝ているんだ、彼女も出来たこと無い俺のとなりで、誰だって緊張するだろ?
俺が寝るために柵を飛び越える羊を一匹づつ数えていると俺の腕に物凄く柔らかいものが当たった、柔らかい感触のする方を見てみると海が俺の腕に抱きついていたのだ。
「なっ!海?」
「ん、おやすみなさい、すーすー」
海はおやすみなさいをすると可愛らしい寝息をたてて寝てしまった。
「あぁ、お休み」
俺はお休みと返したものの寝れるはずがなく腕に当たるものに気をとられてしまい睡眠どころではなかった。
何が大変だったとかは察して欲しい。
会社辞めてVtuberになったんだが楽しすぎないか?! まん丸-四角 @mannmarudaruma
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