泊めるのは良いが危険がいっぱい

夜ご飯を食べ終わり、配信の時間が迫ってきている。


「後ちょっとで配信するからな」


「おっけー」


本当に分かっているのだろうか?


☆☆☆

配信を始める準備をしていると海が話し掛けてくる。


「ねぇ、つっきーお風呂入ってくるね」


「おう、いってら」


海は着替えを持ってお風呂場に行ってしまった。

適当に返事をした俺はそれに気付かずに配信を始めた。


「やほやほ、こんばんは」


コメント

:こんー

:こんばんは!

:さっきの配信良かったぞ!


「今日もいつも通り、雑談配信やってくよー」


コメント

:いつものってこれで2回目だからな

:まだまだや


「毎日、やってくつもりだから良いだろ」


「ってことで─「~~♪~♪」っ!」


お風呂場から歌っている声が聞こえてきた。


「やば」


コメント

:誰か歌ってない?

:ほんとだ、誰かが歌ってる


「あぁ、ちょっとBGMが強すぎたみたい」


俺は苦し紛れの嘘をついた。


コメント

:なんか、怪しいな

:ほんとか?


「よし、これでどう?」


BGMを無理やり入れ誤魔化した。


ふぅー、無理矢理だったが何とか誤魔化せたな。


配信をしばらくしているとそれは起こった。


「つっきー、タオル何処ー?」


「ふぁっ!!」


お風呂からあがってきた海の声が配信に入ってしまったのだ。


コメント

:いまの声誰?

:また、浮気か?

:アマちゃんじゃ?


「いや、これは違うんだよ!」


コメント

:何が違うんだ?

:うらやまけしからん

:俺もそっち行って良いか?


「ねぇ、つっきーどこ?」


「プラスチックの引き出しのなかに入ってない?」


「あー、あった、ありがと」


俺の頭はとても混乱していた。

リスナーにアマを家に泊めている事がばれてしまったからだ。


「もう、一度言うがこれは違うくてだな」


コメント

:うんうん、お母さんは嬉しいよ

:男になったな、流石お父さんの息子だ


「いや、誰だよ」


コメントにはお父さん?とお母さん?がたくさん来ていた。


コメント

:兄としても、嬉しいことこの上ないよ

:姉として、忠告しとくね、女はね一日一日で何処かが毎日変わるの、変わった所に気付かないとふられちゃうよ


「勉強になります、じゃなくて!」


次は兄と姉がでてきた。


コメント

:兄貴、夜の運動は程ほどにね

:私にもう一人お姉ちゃんが出来たってこと?おっぱいが大きいと良いなグヘヘ


「うるさい!エロがきどもが!」


弟と妹も出てきた。


コメント

橘 綾瀬:わんわん!


「ちょっ、何言ってんの!?」


ドMペットも出てきちゃった。


コメント

:うわぁー

:え、普通に引くわ

橘 綾瀬:え?流れ的にはあってるんじゃないの?


「ちょっと、綾瀬さんには関わらないどこ」


コメント

橘 綾瀬:ねぇ、皆酷いよー、私放置プレイは嫌いなのにー!


この騒動は俺のアカウントがいつものごとく真っ赤になっただけですんだのだった。


めでたし、めでたし?

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