コラボ

「準備良いか?ニャル」

「良いよー」


ニャルの準備が整ったので俺は配信のボタンを押した。


「皆元気にしてた?」


コメント


:コラボ相手誰?


:月も最初の挨拶考えた方が良くない?


「今回はコラボと言うことで猫又 ニャルとやってくぞー」

「こんニャルー!」


コメント


:こんニャル


:こんニャルー


画面には猫又ニャルの最初の挨拶のこんニャルと言う文字がコメントで大量に流れていく。


それを横目に俺はライクラを起動させ、ワールドに入った。


画面にはワールド作成中と文字が表示され、それが消えると周りに森が現れた。


「あ、そうそう俺、スキン作ってみたんだけどどう?」

「私も作ったよー!」


コメント

:ニャルのスキン上手

:ニャル可愛い

:ゲームでも可愛いとか敵無しじゃん


「あれ?何で俺は誰も誉めてくれないの?」


「わぁー、皆ありがと」


コメント

:月?あー、上手上手

:良くできました

:見た


「皆適当すぎ、酷くない?」


俺達は家を作るのを目標に決めて雑談しながら作業に取り組んだ。


####


出来上がった家を見て俺達は言葉を失った。


「これはまた綺麗な豆腐ハウスだね」

「どうしてこうなった…」

「そりゃあ、月が下手くそだからだよ」

「え、俺が原因なの?」

「当たり前じゃん、私月に家作っててお願いしたよ?」

「うぅ、なにも言い返せない」


コメント

:10:0で月が悪い

:下手くそww

:なんか、もどかしくなる


そんな言い争いを視聴者としていると、ゲームの中では夜になっていた、このゲームで朝にするにはベッドで寝るか、朝が来るのを待つかの二択だ。


「ニャル(朝にするために)ベッド行こ」

「オッケー」


コメント

:はっ?

:一線を越えるな

:はい、炎上

:🔥

:🔥朧月🔥

:俺らのニャルを返せ!


コメント欄が炎のピクトグラムでいっぱいになる


「え、あ!いやそうじゃなくて、朝にするために寝ようって言ったんだからな!」


「はっはー、皆エチエチなんだ~」


ニャルは視聴者をからかう用なことを言っていた。


「家作ったら、なんか愛着がわいてきたな、名前でもつけよ」

「皆につけてもらえば?」

「よし、じゃあ皆この家の名前を考えてくれ」


コメント

:豆腐

:豆腐ハウス

:愛の巣

:豆腐ハウス

 などなど


コメント欄には家が四角いからか豆腐と言う文字が沢山並んでいた。


「お、これ良いじゃん!」

「ん?どれどれ?」

「これ、愛の巣!」

「絶対ダメ!!」


俺の抵抗もむなしくこの四角の家の名前は愛の巣になってしまった。


「よし、今から私たちはこの愛の巣で生活していくんだね!」

「ホントに愛の巣の他はないの?」

「無いよ!」

「ひとまず、朝にしよ」


ベッドで寝ようとするがモンスターが近くにいるため寝れませんとなった。


「近くに敵がいるから寝れないらしい」

「そうなの、じゃあ倒してきてよ」

「分かった、えーと何処にあったっけ」


俺がモンスターを倒す武器を探しているとシューと音が聞こえた。


「なんか、音がするんだけど」

「何のおと?」


ボンッ!


「うわっ!死んだ!」

「あー、せっかく作った家が!」


コメント

:良くやったぞ!匠!

:お前のことは絶対に忘れねぇ


俺達コラボ配信は爆発で幕を閉じた。



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