転生したらポーションの空き瓶だった

　私、朝陽クリアは転生した。
　パッとしなかった前世の記憶を教訓に、新しい世界で華々しく活躍する━━。
　そう思っていた時期が私にもありました。
　転生した私は人間ではなかった。
　それどころか生き物ですらなかった。
　モンスターでもなく、インテリジェンスなアーティファクトでもない。
　ていうか、ポーションの空き瓶ってどーゆうことよぉ！？

　自分ではまんじりとも動けない空き瓶が、お腹のポーション頼りに異世界を渡り歩く。いや、空き瓶に足は付いていないので、いつも誰かに運ばれる。
　運ばれに運ばれて、行き着く先は憎いあんちくしょうの首元へ……。

　私は、いつか絶対に復讐してやるんだから。
　首を洗って待ってなさい、女神！