ひとしきり降りしきり

 自分の内心とは乾いているものだろうか、湿っているものだろうか。
 湿った服は誰でも不快だが、ある種の生物にとって湿り気は不可欠である。
 心の中に仕舞われたそれを、潤いとするのかしないのかは本人にしか下せない決断だろう。