ヤマモモに綴られた想い、美しく気高き狼の恋愛譚

人狼たちが織り成すラブストーリー、普段私が目にすることの無い珍しい題材を扱った本作。
主人公レティリエは村の中で唯一狼に狼に成れず半端もの扱い、そのせいで恋心を抱くグレイルに想いを告げられず悲壮な毎日を送っていました。
序盤から語られるレティリエの劣等感には胸が締め付けられます、優しく愛情に満ちたいい娘なのに彼女の立場はとても狭く望む未来を選ぶことが出来ない。
そして次々とレティリエに降りかかる試練、美しい外見を狙い牙を向ける人間達、彼女を守ろうと勇敢に立ち上がるグレイルの姿には見惚れてしまいます。
またレティリエも守られるだけの存在ではありません、彼女が持つ武器、冷静な思考、芯の強さ、気転の良さそして外見、それらを巧みに使い危機を乗り越える場面には喝采を送りました。

果たしてレティリエは自身の幸せなを掴み取ることが出来るのか、異種族の純白の恋愛譚、非常に完成度の高い一作――おススメです!!

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