ジュールの森

作者 柊圭介

美しき少年の人生を真心を込めて綴った愛の物語

  • ★★★ Excellent!!!

主人公ジュールの人生において得られたものは何か。読み終えてそれをふと考えました。
苦難多き人生を歩んできた彼の本当の望みは幸せにいきることだったのだろうと、それは疑いようもありませんが彼にはそれを得ることがとても難しかった。人々の思わぬ悪意に晒されて、喜びを見つけるたびに不幸に突き落とされて光を見失うんです。
汚泥のような日々の中でもがき、やっと見つけた幸せさえも手の中から滑り落ちてしまう。ああ、ジュール!
もう泣かないでジュールとは言えませんでした。辛いものね、平気なふりして冷めたふりして笑うのがジュールもこちらもまた辛いんです。
そんな中で彼にとっての太陽、ヤンという存在は特別で埋もれてしまいそうな己を照らしてくれる温かな光でした。
引き裂かれながらも惹かれあい、好きなのに彼の愛に涙や反発でしか応えることしかできなかった日々もあります。
ジュールは一生懸命生きてるんだよ、拝読しながら心ではそう思っていました。
これはジュールという少年が青年になり、自身の人生を手に入れるまでの物語です。
心の奥深くにまで届きます、おすすめします!

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