歩み

 四十年ほど前、住んでいた地域一帯にかなりまとまった雪が降った。翌日、雪が止んで晴れたので友人の家にいこうとした。しかし、積もった雪は私の胸ほどあり途中で諦めざるを得なかった。
 そんな記憶を引っ張り出された本作、レトロな時代背景がセピア色に雰囲気を盛り上げる。思いつく限りの『装備』をほどこした彼の姿が静かに胸に残る。数十年前の記念写真のように。
 必読本作。

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