リリカルに、ただリリカルに

 微に入り細を深めた構成に、作者入魂の描写力が光る力作。

 今昔物語さながらの古典絵巻としても読めるし、どんな時代であれ愛にかかわる明暗は変わらないとも読める。

 場面ごとの移り変わりと読後感に漂う余韻は至純のともしびで心を照らす。

 必読本作。

その他のおすすめレビュー

マスケッターさんの他のおすすめレビュー2,144