主人公と三好さんの対な感じが面白いなぁと思いました。そして、三好さんが作者さんになんだか似てるような……。とてもいいキャラですね。二人を見てて、対象物の距離感と憧憬の強さって関係するのかなって考えてました。遠くに憧れを持つ人は、対象物が目の前に現れたらどんな反応をするのかしら。少なからず主人公は、手の届く距離だからこそ、『金曜ロードショーの女』を抱く男に「ずるい」と思えたのかなと思います。
宝くじは、買ったら当たるかもしれない。それがものすっごく、低い可能性かもしれないが。宝くじを買えば、それは立派に0と1の間だ。しかしこの話は、0の物語。なにもしてないから0。なのに、近くにいるというだけで、手が届きそうというだけで、それは彼方の数億円よりも身近に感じてしまう。手近に感じてしまう。ワンチャンを感じてしまう。そして0ゆえに好き勝手夢を見ることができる。理想だって押し付けちゃう。……主人公よ!今夜はパンツスーツのAVが美味い夜になるぞ!!
男は基本的に愚かな生き物です。間違いなくただの仕事で、相手はそこにいるのが人でもロボットでも興味ないだろうに、接客をした女性に下心を抱き、向こうも関心を持ってくれるんじゃないかと勘違いする。しかもそれが作り物のような綺麗さではない故に、そこには自分が入り込める隙間が空いているんじゃなかろうかと。女優を「綺麗すぎる」って無関心になるあたりも、現実を見ているようで実は全く見えていない感がにじみ出ていていいですね。そんな男の滑稽さと、下心が砕かれるまでのリアルな感情の移り変わりが秀逸な物語でした。
なのかな?男の人は年齢関係ないような気もする
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