直球勝負の笑いで畳みかけてくる怖いやつ

本作の素晴らしいところは、ギャグと人情味あふれる物語が、共存しているところにあります。
ウィットに富んだ笑いが続くと思えば、急に人間味あふれる温かいシーンに繋がる。
その意外性が魅力の一つです。
さらに、テンポがある物語に、歯切れの良い文脈は、読む人を選びません。誰でも楽しめます。
ただし、序盤はパロディに頼りすぎる風潮があります。元ネタを知らない読者や、その手のネタに飽きている人には、受け入れられないかもしれません。
本作はパロディに頼らずとも、十分笑える面白さ、物語に惹きつけられる意外性が畳みかけられています。
ちょっとした読み物に最適です。

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