深見探偵事務所の幽々自適な除霊生活

作者 稀山 美波

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★★★ Excellent!!!

何の気なしに覗いてみたのが運の尽き。
読みやすい文体、畳みかけて来るコメディ調のモノローグ。
ハードボイルド探偵を気取ろうにも情けなさが際立つ。
でも決める時は決める。そんな探偵がいる事務所はこちら。

助手の幽霊少女、幽子との丁々発止の掛け合いが見事。
オムニバス形式で事件が進んでいくので、ちょっとの時間で楽しめます。
果たしてどんな結末へ向かっていくのかが楽しみでもあり、もうちょっと見ていたい、そんな気持ちにさせてくれる作品です。

★★ Very Good!!

本作の素晴らしいところは、ギャグと人情味あふれる物語が、共存しているところにあります。
ウィットに富んだ笑いが続くと思えば、急に人間味あふれる温かいシーンに繋がる。
その意外性が魅力の一つです。
さらに、テンポがある物語に、歯切れの良い文脈は、読む人を選びません。誰でも楽しめます。
ただし、序盤はパロディに頼りすぎる風潮があります。元ネタを知らない読者や、その手のネタに飽きている人には、受け入れられないかもしれません。
本作はパロディに頼らずとも、十分笑える面白さ、物語に惹きつけられる意外性が畳みかけられています。
ちょっとした読み物に最適です。

★★★ Excellent!!!

タイトルの通りである。













……とレビューを終えてもいいのだが、さすがにこれでは作品、そして作者に対して失礼だろう。もう少しだけ、内容について触れておきたい。


この作品は徹頭徹尾「コメディ」である。
「コメディ」と聞いて侮ることなかれ。
素人のギャグほど見るに堪えないものはないのは、ご存じの通りだ。

「え、これ面白いと思ってんの?」
「うーわ、また下ネタ……」
「寒っ……親父ギャグかよ」

ネットでコメディを書く際、書き手は常に読者の心無い反応を妄想し、内心びくびくしながら投稿するものである(少なくとも私はそうである)。


しかしこの作品はどうだ。
そんなみみっちい私の心配をあざ笑うかのようではないか。

ぶっ飛んだキャラクターに、切れ味鋭いセリフ回し、絶妙な伏線回収。

一話一話にこれでもかとばかりに詰め込まれた工夫の数々に、ページをめくる手が止まらない。

そして読み終わった時鏡を見てみるがいい。読者諸君は「にやにや」と気味の悪い笑みを浮かべていることだろう。

もはや感嘆を越えて呆れかえるばかりだ。こんなに面白い「コメディ」を描ける人間はセンスの塊か、もしくは脳内がお花畑であるに違いない(悪口じゃないよ!)


このような作品を発見でき、そして今後も読むことができることを、うれしく思う。