第8話

空き地いっぱいに咲いたシロツメクサ

競うように摘んで作った首飾り

茎の部分をうまく編めずに

指先は緑色の汁で汚れた


キミは器用にたくさんの花をつなぎ

うれしそうに首から下げていたっけ


それを見ながら羨ましくて

どうしても自分で作ってあげたくて

でもやっぱり不器用な僕には首飾りは難しくて


やっと探し当てたのは茎の長いアカツメクサ

お姫様のように花に囲まれ笑うキミをつかまえて

その小指にそっとアカツメクサを巻いてみた


宝石の指輪みたいだと無邪気に喜ぶキミを見て

これが二度と切れない鎖だったら良かったのになんて

薄暗い気持ちを抱いた僕は

きっともう、狂ってしまっていたのだろう



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