月夜に輝く光は波のように揺れていた

主人公美愛ちゃんは、どこにでも居るような恋に夢見る女の子。しかし、その「どこにでも居る」ようでどこにでも居ない彼女は、周囲の人間関係に惑わされ自信を無くしていきます。その様子は、見ていて心が締め付けられる感覚になりました。
私が主人公なら、周囲の人をたくさん責めたでしょう。しかし、美愛ちゃんは健気にその状況を受け入れて懸命に生きようとします。
人を好きになる素晴らしさ、そして、絶望がこの作品には詰まっています。

こんなに、主人公だけを応援したくなる作品がいままであったでしょうか？
すっきりざまあラストではありませんが、それがリアルさを引き立てます。最後、美愛ちゃんがする決断は応援したくなる…続きを読む

読んでいて、辛くて胸が苦しくなる。そんな物語です。
大事な人との一時を皆さんは大切にしてますでしょうか？

主人公は苦しく辛く、そんな思いをどこにぶつければいいのでしょうか。
幸せとは何なのかと考えされらせられます。

本作は作者が実体験に90％基づいたというように、他の女性のことが好きな男性に恋をした主人公を描いた物語です。
主人公の迷い、悲しみ、それでも消えぬ恋心を赤裸々に綴っており、読んでいるこちらまで胸が苦しくなるような想いです。
四人の男女が彩る物語の行方が気になります。

辛い時、いつも支えてくれたのは君だった。
悲しい時、頭に思い浮かんだのは君の言葉だった。
今、あなたは何をしていますか。誰と一緒に居ますか。

忙しく過ぎる時の中で、精いっぱい生きる日々。
その中で訪れる小さな幸せを、あなたと共有したいだけ。

一人の女性の葛藤を丁寧に描いた至極の作品。
読めば読むほど胸が痛くなり、幸せになってほしいと願わずにはいられない。
そんな切なくも、必死に生きる彼女の物語をあなたも堪能してみませんか。
おすすめです。