月夜に輝く光は波のように揺れていた
MAriNo
プロローグ
初夏の生暖かい夜風と、時折冬の未練のような冷たい空気が頬を伝う。
私は足を止めて空を見上げた。
夜空にぽっかりと浮かぶ月はまるで全てを見透かしたように私を見下ろして……
月夜に輝く光は波のように揺れていた。
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