概要
伝説に隠された真実とは……
サリョ大陸の南の地、アウタクル王国という国に代々王族に仕える「月詠み師」と呼ばれる一族がいた。
彼らは月の光や満ち欠け、月の音色を聴き、これから起こりうる“未来を詠む”特殊な才を持つ一族である。
しかし、古より災いをおこすと畏れられた金色(こんじき)の瞳を持つ赤子が国の世継ぎとして産まれたのを境に、月には靄(もや)がかかってしまい、その皇太子にまつわる未来のいっさいを詠むことが出来なくなってしまった。
その月は「靄の月」と呼ばれ「真実を導け」というお告げであった。
「靄の月」が示す真実とは何なのか、「金色の眼(まなこ)」と呼ばれ、忌み嫌われる伝説の瞳を宿してしまった皇太子の運命はどうなってしまうのか……。
こうして、月詠みの一族であるムウは殺されるべき忌み子――皇太子の命を救うべく伝説に隠
彼らは月の光や満ち欠け、月の音色を聴き、これから起こりうる“未来を詠む”特殊な才を持つ一族である。
しかし、古より災いをおこすと畏れられた金色(こんじき)の瞳を持つ赤子が国の世継ぎとして産まれたのを境に、月には靄(もや)がかかってしまい、その皇太子にまつわる未来のいっさいを詠むことが出来なくなってしまった。
その月は「靄の月」と呼ばれ「真実を導け」というお告げであった。
「靄の月」が示す真実とは何なのか、「金色の眼(まなこ)」と呼ばれ、忌み嫌われる伝説の瞳を宿してしまった皇太子の運命はどうなってしまうのか……。
こうして、月詠みの一族であるムウは殺されるべき忌み子――皇太子の命を救うべく伝説に隠
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!月の下に紡がれる丁寧で美しい物語
月にまつわる様々から未来を詠むことの出来る一族〈月詠み師〉。これは彼らとその周囲を取り巻く人々の物語である。
この物語は驚く程に生活の匂いがする。その土地に生きている人々の息づかいさえ感じるような、温かな異国情緒を感じられる。特に主人公がとある家で日々を過ごす描写は心地よく、狩りの場面は荘厳で静かな世界に息をするのも忘れそうになります。長居してしまう理由がわかるほど、心地よい時間が流れるのです。
だけど、この物語はそれだけではなく、胸にせまるような残酷さも書いている。どうにもならない現実をそれでも必死に生きた人間の物語が確かな文章で紡がれている。
これは〈月詠み師〉ムウだけではない、ラダンの…続きを読む - ★★★ Excellent!!!伝説の真相を追って行く、幻想的な世界感をお試しあれ!
始めて拝見した時から、文章一つ一つの表現に驚かされ、いろいろと参考にさせて頂いている良作です。
読み上げる文章のいずれでも、まぶたを閉じれば情景がありありと浮かんで来る言葉の数々。あたかもその幻想世界を自分が旅しているかの錯覚に囚われます。
さらに、登場人物がそこで生活している様を、小さな表現の至る所から感じられ、派手なバトルや激しい会話の応酬などがなくても浸れる名作と言わせて頂きます。
昨今の異世界ファンタジーのノリへついて行けない方や、リアルとは違う幻想世界を主人公と共に冒険していきたいと言う読者様必見!
ぜひこの作品を、マイページへと追加しましょう!