恋も政争も駆け引きも。てんこ盛りに楽しめる竜の国の恋愛大河ロマン。

 リアナシリーズ最終章。とうとうリアナとデイ、そしてフィルの三角関係に決着が。それぞれがたどり着いた答えは、これまでの紆余曲折があってこそのものだと思います。

 少女だったリアナが、男前なデイとフィルに挟まれる形で女王になり大人になり、そして、成熟した女性になり母になる。
 三人の恋物語を主軸としながら、昨今のありがちなベタベタ甘々一辺倒な話ではなく、政争あり、陰謀あり、そしてそこで生きる人の思いがあり、どっしりと物語の世界の骨格が伝わる話です。
 脇を固める登場人物も多種多様で、これらをすべて書き分け、かつそれぞれにそれぞれの物語があります。こうした人たちの話と思いが複雑に絡まり合い、主人公とともに物語が進んで行きます。
 これで完結ではありますが、竜の国が終わったわけではなく、三人がようやくそれぞれの答えに辿り着いたというだけ。
 主人公をはじめとして、物語を彩るすべての人にしばしのお別れを。だって、竜の国の物語は、まだまだ続いているのですから。

 存分に楽しませてもらいましたヽ(o´3`o)ノ
 ぜひ、シリーズ1から読んでみてください!

その他のおすすめレビュー

すなさとさんの他のおすすめレビュー93