「絵本に描かれている小人や妖精に会ってみたい」
子どもの頃に、そんな思いを抱いたことがある方も多いのではないでしょうか?
この物語に登場するちいさなお姫さまも、絵本に出てくる精霊を捕まえたいと思ったようです。
けれど、お姫さまは王宮の別棟に閉じ込められていて、ひとりぼっち。
精霊が住む(かもしれない)場所まで行くこともできません。
そこで、お姫さまの幼馴染であるちいさな騎士たちは、彼女の願いを叶えるために、奮闘することに。
さて、無事に精霊を捕まえられるのでしょうか……?
まるで、この作品全体が絵本であるかのように、優しく柔らかい文章で紡がれる温かな物語。
子どもたちが見せる純粋さや素直さに、心が洗われるような心地がしました。
大人も子どもも幅広い層の方々にお読みいただきたい作品です!
作者さん読みです。
精霊の存在を信じている幼い姫のために、小さな少年二人が部屋を抜け出し、奮闘するお話です。
精霊を捕まえることはできるのか? そもそも精霊は本当にいるのか?
子供たちの可愛らしい行動やキラキラとした気持ちが、読んでいて胸が暖かくなります。
年長の少年は、ちょっと冷めた目で姫ともう一人の少年を見ているのですが、放っとけないので、当然ながら巻き込まれます。それはもう、がっつりと。
そして、それをさらに冷めた目でみる幼い姫の姉(年長の少年と同い年)。
この二人のやりとりも初々しい。
「イレスダートの聖騎士」を読んでいる方はぜひ読んで欲しい。本編の世界をさらに堪能できます。
そうじゃない方も大丈夫! 問題なく読み進められますし、なんなら本編も読んで欲しい。