何故このカフェにいるのか。そんなのどうでもいいか。

主人公は何処へ行こうとしていたのか。何を思う。空の色は。星の数は。お腹減ってないか。喉渇いてないか。
ふと立ち寄った路地にカフェがある。当たり前のように彼はそこに入り、働くことになる。

カフェクリソコラ。そこはそういうカフェ。どういうカフェ? そういうカフェ。

どんな世界が取り巻いているのか。未来はどうなるのか。過去をどう片付けるのか。お昼に何を食べるのか。どこから来たのか。どこへ行くのか。

カフェでお茶の香りを愉しみながらページをめくれば、そんなのどうでもよくなる。そういうカフェ。

マスターの髪色。どんなエプロンを身に付けているのか。わかっているけど、楽しみになるカフェ。安心ってこういうこと。



イメージとしては、お客さんがよく来る『ヨコハマ買い出し紀行』って感じで。

安心して読める優しげなSF小説。

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