概要
片手のアスリート、ハンデを乗り越え競技に臨む
生まれてきた我が子には、右手がなかった──。
先天性右手欠損。
彼の息子と同じ境遇の人物がいる。
名前はジム・アボット。
奇縁と言うべきか、息子が生まれたのはアボットが偉業を達成した日だった。
やがて息子は逞しく育ち、アスリートとして活躍する。
パラ五輪の出場を目指すが、全世界を襲ったコロナショックの影響で大会は延期。
そんな最中、男は息子にアボットの言葉を伝えた。
『誰かに出来るなら、自分だって出来る』
先天性右手欠損。
彼の息子と同じ境遇の人物がいる。
名前はジム・アボット。
奇縁と言うべきか、息子が生まれたのはアボットが偉業を達成した日だった。
やがて息子は逞しく育ち、アスリートとして活躍する。
パラ五輪の出場を目指すが、全世界を襲ったコロナショックの影響で大会は延期。
そんな最中、男は息子にアボットの言葉を伝えた。
『誰かに出来るなら、自分だって出来る』
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!絆深き、父と息子の往復書簡
ジム・アボットという実在の人物をシンボルとして、息子の成長と活躍を願う父の想いがひしひと伝わってきます。
それに対する息子の言葉も、前向きに努力する様が想像できて、いい読後感を味わいました。
タイトルにある「アボット」は息子を意味し、「槍」はやり投げを意味しているのでしょう。そして、「アボットの槍」とはパラリンピックの舞台へ向かって努力する息子の姿を暗示している。素敵なネーミングです。
また、父から息子へ贈る言葉と、それに対する息子の返答をメール形式で書くという構成も面白いですね。現代ならではの構成に感じます。
応援したくなるとともに、読み手に希望を与えてくれる、そんな作品に仕上がって…続きを読む