叫べ我が名はソルジェ・ストラウス!

ご縁があり、この物語に出会いました。第一章「ストラウスの歌」までしかまだ読んでおりませんが、レビューさせていただきます。

ストラウス家の四男ソルジェは、一族に残された最後の古竜アーレスと共に敵陣への特攻を行い、討ち死ぬ……筈であった。しかし古竜アーレスによって生きながらえ、飛竜たちの聖地にて復讐の誓いを立てる。その誓いから9年の歳月が経ったところから、物語は始まります。

この物語を手に取ってから最初に私達を迎えてくれるのは、重厚で壮大なダークファンタジー。各国は情勢、世界観が丁寧に構築されており、説明し過ぎずに適度に教えてくれる書き方は、お見事の一言。
何より、主人公の彼が熱い! 喜び、怒り、そして悲しみたまにスケベ、という感情を全身で表現しているような彼を見ていると、共に喜んだり怒ったり、そして悲しんだりできます(スケベは流石にできませんが(笑))。彼が全力で戦場を駆け回る姿は、まさに一騎当千の強者。読んでいて爽快感がありました!

そして争いという点にも手を抜かないこの作品。単に強い力を持って振り回すだけではなく、手持ちの戦力を確認し、戦略を巡らせ、時に失敗して犠牲を出したとしても、それを乗り越えて更なる一手を叩きこむ。戦記モノをあまり読んでこなかった私でも、戦いの流れや各陣営の思惑。それらが複雑に絡み合いながら進んでいく戦争というものを解りやすく、そして面白く読み進めることができました。

笑いありスケベあり、でも本格派ダークファンタジー。私もまだまだ楽しませていただきたいと思います。他の皆さんも是非読んでみてください。

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