堕ちていくのは彼女か、あるいは彼か。

ご縁があり、この物語に出会いました。読み終えましたので、レビューさせていただきます。

本作は女性的で魅力的であることを理解している主人公の彼女が、夜カフェで年下の彼に出会ったことから始まります。他人から迫られることの多かった彼女にとっての彼は、彼氏でも身体の関係だけでもない、心地よい距離感。その出会いは運命だったのか、あるいは何処までも堕ちていく深淵だったのか。

やがて彼に誘われ、彼女の提案で二人は夜の海に行きます。そこで繰り広げられるのは、互いに押して、そして引いて。まるであなたはそう思っているんだろうと、二人とも分かっているかのようなやり取り。揺れる彼女に、微笑む彼。その結末は……もちろん本編で。

ゆっくりと沼に沈んでいくかのような、生暖かい恋模様。他の皆さんも是非読んでみてください。

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