概要
わたしたちの悪意。
夏休みの宿題に、要と羊季はある美術展を見に行くことになる。待ち合わせに来ない他の友人たちを訝しみながら、2人は美術館に向かうが…… 第二回こむら川小説大賞応募作です。応募テーマは「擬態」。百合。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!キャッチコピー通り「悪意」のお話
夏休みの宿題のため、友人とふたりで美術展を訪れた女子中学生のお話。
百合にしてホラーです。百合にしてホラーなんですけど、どちらかといえばそれはジャンルや形式という面での話で、ごくごく個人的な感想としては、このお話から受け取ったものはそのいずれでもないような感覚があります。百合としての面白さより、ホラーとしての楽しみより、もっと別の強烈な何か。それって具体的に何、と言われると困るのですけど、少なくとも言えることとして、キャッチコピーにもある「悪意」にまつわる何かではあります。
単に理解や共感ではなく、といって嫌悪や胸糞の悪さは細部でしかなくて、それを「考えさせられる」なんて言い方をしては…続きを読む