第2話 毎日更新のコツ 表現に凝らない

タイトルの通りです。終わり。


というのもなんなので制限時間いっぱい書くことにします。


小説を書いていて、地味に時間を取られるのが細かい表現の調整です。

たとえば、以下のような文章を書いたとします。



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例文A:


「君のことを愛しているんだ」

 ジョニーはアンナの目を見ていった。その真摯なまなざしを見たアンナは、雷に打たれたように立ちすくんだ。

 アンナは最初、どう答えて良いか分からなかった。少しの間考え込み、アンナは「私もよ」と答えた。


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告白のシーンです。

こういう文章を書いた後、「ここ盛り上がる場面だから、表現に凝りたいな」という欲望がムクムクとわき上がることがあります。

その欲望に負けると、さんざん時間を食った挙げ句、以下のような冗長な文章が出来上がります。


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例文B:


「愛しているんだ、その……君のことが……」

 ジョニーはアンナの榛色の瞳をまっすぐに見つめながらそう言った。

 アンナは見た。熱を帯びたジョニーのまなざしを。まっすぐにアンナを射貫く強い光に耐えきれず、アンナは雷に打たれたように、ただ言葉を失うだけだった。

 重苦しい沈黙が流れた。それは時間にすれば一瞬のことであったが、二人にとっては永遠のように感じられた。

 先に沈黙を破ったのはアンナのほうだった。

 柔らかな唇がおずおずと開く。

「私もよ」

 アンナの声は震えていた。だが、そこには確かな意思が籠もっていた。


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場合によっては例文Bのほうが良い場合もありますが、だいたい気のせいです。


こういう書き換えは一度やってしまうと、ほかの文章も気になってしまい、片っ端から直したくなってしまいます。

毎日更新を目指すなら、なるべくやらないほうが良いと思います。

文章をこねくり回している暇があったら、先を書いた方がいいです。直すなら、投稿後に日にちをおいてから直した方が良いと思っています。その方が客観的に自分の文章を見られるしね。



では、制限時間来たので今回はこんなところで。

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