在るかもしれない終末。

しんしんと降り積もる雪に、音さえも吸い込まれて孤立していく感覚。
舞い落ちるなんて優美なものではなく、風と共に荒れ狂う雪嵐。
もしそんな『雪災』がおきたら。

豪雪地帯に住む人なら感じた事のある恐怖を、スノウショベル隊の活躍を軸にして上手に描かれています。
事件が起き疲労困憊の主人公を救ったのは……ネタバレになるのでやめますが、このシーンがとても無骨で、そして美しかった。

地名を由来とした名前も、この世界観だとピタリとハマっていてお見事でした。

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