本当に大事なものは?

私は読む前に「彼女が海苔の佃煮になった」という文字を見てそこにばかり注目してしまいました。ですが、読み終えた時には自分が海苔の佃煮に焦点を当てていたことがズレていたんだな、と思いました。
この話にとって本当に大事なものは「海苔の佃煮」ではない。物語の主人公自身も、焦点が合わずに見えていなかったものが、物語の最後に見える。
個性的な内容のなかに、深い意図を感じられる作品でした。

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